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排気補助装置「AUX JET(オックスジェット)」


上方吸込型排気フードの性能改善技術

排気補助装置「AUXJET(オックスジェット)」は、工場などにおいて安全な作業環境をつくるための「省エネ型換気システム装置」です。オックスジェットを既存の上方吸込排気フード※1と併用することによって、塗装工場や印刷工場などでの作業工程で発生するVOC※2等の有害物質を効率よく捕集し、少ないエネルギーで換気することできます。

※1  開口部外にある有害物質の発生源に吸い込み気流を生み出し、周辺の空気と一緒に吸引する外付け式フード。作業スペースを確保しやすいため、作業環境で広く利用される。
※2 揮発性有機化合物の略称。揮発性が高く、吸引すると健康被害をもたらすおそれがある。

受賞歴等

  1. 技術賞(日本空気清浄協会主催「第39回空気清浄とコンタミネーションコントロール研究大会」)
  2. 特許取得済み(第7077268号)
  3. 商標登録済み(第6719629号)

これまでの課題

  1. 既存の上方吸込型排気フードでは効率の良い排気ができない。
    作業環境内の温度差による浮力上昇効果※3が見込めない場合や、横からの風などにより上昇気流が乱された場合、有害物質がフードまで到達せず、周囲に拡散してしまう。

※3 高温の空気は低温の空気より密度が低いため、暖かい空気が上昇する現象。有害物質の方が周辺空気温度より高温の場合は自然と上昇するが、低い場合は上昇せず、フードに向かっていかない。

温度差による浮力上昇効果が
見込めない場合

気流が乱れている場合

  1. 排気効率を優先すると作業性が落ちてしまう。
    フードを発生源に近づける、またはビニルカーテンを付けるなどして、効率よく排気されるようにした場合、作業がしづらくなってしまう。
ビニルカーテンを付けた場合

  1. 従来の排気補助装置を使用するとランニングコストがかかる。
    フードに向かって吹き出す風でエアカーテンを形成し、排気を促進する「プッシュプル型換気装置」は、多量の給排気量を必要とするため、省エネではない。
プッシュプル気流空間を
利用した場合

当社のソリューション

既存の上方吸込型排気フードとオックスジェットを併用することで、オックスジェットの凹型吹出口の内側側面全周から、有害物質を囲むように清浄空気が噴出され、有害物質を含んだ気流全体を中央に収束して上昇させます。この技術により、横からの風などにより上昇気流が乱されても、有害物質を作業者にばく露させることなく排気フードまで導くことができます。作業性を失わず、有害物質の捕集効率が大幅に改善(24.5%→最大93.7%)するため、「省エネ型換気システム」として期待されます。

オックスジェット使用例
(360°周囲吹出)

オックスジェット使用例
(240°周囲吹出)

排気補助装置運転前後比較
(水蒸気ミストによる可視化画像)

  1. 温度差による浮力上昇効果が見込めない場合

排気補助装置運転前後比較
(水蒸気ミストによる可視化画像)

  1. 気流が乱れている場合

今後の展望

まずは、塗装工場や印刷工場、医薬品工場、食品工場をはじめ、各種施設への導入を目指した営業展開を進める予定です。その後、VOCなどの有害物質に限らず、粉末の飛散防止や局所的な排熱の補助などにも活用が可能な省エネ技術として、展開を検討してまいります。

オックスジェット収束流によるフードへの水蒸気移送

浮力上昇効果が見込めない場合

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