朝日工業社LABO

論文詳細

研究論文 No.189

ニコチンの臭気特性と光触媒分解に関する研究

発表先

空気清浄誌

発表者

村上栄造、堀雅宏(横浜国大)

内容

喫煙室の臭気環境評価において,人の嗅覚を用いて感覚量を求める臭気濃度測定に代わる方法として,ニコチン濃度から臭気濃度を予測する方法を検討した。さらにTiO2/光触媒によるETS中ニコチンの処理を検討した。
・ニコチンの嗅覚閾値は0.011ppm(0℃,101.33kPa)であり,たばこ臭に対するニコチン寄与率は,たばこ臭に最も大きく寄与するアセトアルデヒドの僅か1/30程度であった。
・ニコチン濃度が高いと臭気濃度も大きくなるが明確な相関を見いだすに至らなかった。
・内容積1m3の密閉チャンバにおいて,光触媒フィルタにニコチンを塗布して紫外線を照射すると,分解速度は非常に遅いが,ニコチンの完全酸化分解を確認した。

発表年月:2012.6