研究論文 No.356
人工光型植物工場設計時の除湿器選定における除湿量決定のための吸水量推定モデルの構築
発表先
日本生物環境工学会次世代研究発表会
発表者
福山太郎
内容
近年人工光型植物工場の光源は、蛍光灯からLEDに代わっており、工場内の顕熱負荷は減少した。一方、顕熱負荷が少ないため、「エアコンの冷房運転では十分に除湿されず目標湿度に到達しない」「エアコンの除湿運転では冷却除湿と再熱による電気コスト増加」といった問題が指摘されている。この問題の解決にあたり除湿器の利用が考えられ、除湿器の選定には、時間あたりの除湿量が必要である。この値には、環境と植物生理反応の相互作用により変動する蒸散量が含まれるため、値を決定することが難しい。そこで、多くの工場で生産されているリーフレタスの蒸散量を推定するにあたり、本研究では蒸散量と相関の高い吸水量を連続測定し、測定結果をもとに吸水量の変動を推定可能なモデルを構築した。結果として、吸水量は成長曲線をもとにした基準吸水量、基準吸水量に対する明期の増加分、基準吸水量に対する周期的な増減量の和としてモデル化できることを明らかにした。