研究論文 No.340
過渡的状態における洗浄装置のガス除去率予測分析
発表先
日本空気清浄協会「空気清浄」
発表者
水野良典
内容
ヘンリー定数や反応速度論に基づく汚染物質の物質収支を考えることで過渡的状態における洗浄装置のガス除去率予測式を導出した。次に、小型のガス洗浄瓶を用いた硫化水素の除去実験の結果と予測式を比較することで、ガス除去率予測式の妥当性を確認した。最後に、ガス除去率予測式の活用法として、酸・アルカリ中和型の洗浄装置の適用可否の検討例を示した。ガス風量G = 200 [m3/min]、保有水量V = 1000 [L]、温度T = 25 [℃]のガス洗浄装置の時定数を計算した。硫化水素の場合はpH12の強アルカリで時定数が31分であり、アンモニアの場合はpH6の弱酸性で時定数が238分となった。このように本ガス除去率予測式を活用することで、簡易的に洗浄装置の基本計画などを行うことができる。